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2005年8月24日 (水)

パニック!

実は、2度目の入院の時、入念に心臓を調べました。
理由は、手術に耐えられるかどうかが肝腎だからです。

わたしには不整脈があり、そう深刻ではないとはいえ、
捕まえづらかったため、長いこと調べたりしました。

実は術後の晩こそ、その心臓が最も心配なのだそうです。
後になって聞いた話なのですが。

案の定、術後の夜が更けるほど、心臓がバクバクし始めました。
あまりに苦しくて、突然止まるんじゃないかと不安になります。

両手を胸の上に置いて、励ましますが、
息苦しさ、胸の苦しさは変わりません。

段々と「このまま駄目かもしれない」という気持ちになってきます。
朦朧としながら、ナースコールを押しました。

看護師さんがすぐに駆けつけてくれて、
心電図の電極を用意して、心臓をチェックしてくれます。

「大丈夫のようですね。深呼吸しましょう。」
看護師さんの声に合わせて、いっしょに深呼吸をします。

少し楽になります。
不安でたまりませんので、
声をかけてくれるのは本当に助かります。

心臓バクバク。深呼吸スーハー。
高熱で頭がクラクラし、ノドもカラカラ。
やたら唇が乾きます。

氷枕を変えてもらうため、ナースコールです。
両脇にも氷を入れてもらいます。

水差しを口に運んでもらうため、またナースコールです。
唇を濡らしてもらいます。

体が寒くなったので、また、ナースコールです。
足元にある毛布をキチンと肩までかけてもらいます。

ナースコールの度に時刻も聞きます。
まだ、深夜0時を回ったばかりとのこと。
また絶望を確認してしまったと、ガックリします。

そうしているうちに、無性にオシッコがしたくなりました。
プラスチック製の尿瓶をあてがって、しばらく待ちます。

皆さんは海で簡単にオシッコができます?
わたしはできません。かなり躊躇します。
ちょっと時間をもらわないとできません。

ベッド上でも同じでした。
かなり躊躇しました。したいのにできない。
リキんでもできない。ユルんでもできない。

そのうち、額と背中に冷や汗がにじみました。
何がきっかけがわからないのですが、
1時間ほど経つと、ひょんなことからチョロチョロと出るのでした。

すると、点滴をしているからか、またすぐしたくなるのです。
でも、決して出ないのです。
そして、また、いつ出るともわからないオシッコのために、
じっとベット上で尿瓶を手に待つのです。

「トイレに行かせてくれ。横でなく立ってすれば、すぐに出るんだぁぁ。」
寝ている間、ずーとそう思っていました。叫びたかった。

尿意の不快さにイライラするのも加わって、
心臓のバクバクが、体中を駆け巡ります。

心配になって、またナースコールします。
看護師さんは心電図モニターを確認してきて、簡単に言います。
「大丈夫ですよー。モニターも正常値ですし。」
程なく、看護師さんが立ち去ると、これがとっても心細い。

また、心臓が信じられないぐらいドキドキいい始めます。
呼吸するのを忘れているのではないかと思うほど、
息苦しくて、また懸命に深呼吸をします。

同じ日に手術を受けた他の2人は、
自分とは違って皆さんおとなしく寝ています。

暗い部屋にナースステーションの明かりが
ベッドに差し込んでいました。

かなり熱が高いらしく、頭がクラクラします。
オシッコがしたくて、いてもたってもいられません。
あまりのつらさに部屋から出て行きたい衝動に駆られます。

この部屋から出ていきたい!
明かりのある方に歩いて行きたい!!
トイレに行ってオシッコがしたい!!!
ここから出してくれ!!!!

心臓バクバク、深呼吸スーハー。
高熱にうなされ、ノドがいつも乾き、
オシッコしたいのに、ずっとでない。

暗い集中治療室。はるかに遠い朝。

気がおかしくなりそうでした。

あまりにつらくて、ナースコールを押しました。

すぐに駆けつけた看護師さんに、
氷を変えてもらうなど、いろいろと世話をしてもらいながら、
思い切って心情を話しました。
「フ、フ、不安なんです。」

 

「早く奥さんに来てもらいましょうネ。」

 

正直、不安に駆られて、
手を握って欲しいぐらいの気持ちだったのですが、
さすが有名大学病院の看護師さん。

そこで「奥さん」という言葉を出されて、我に返りました。
セクハラになるところだった。

 

その後、しばらくしてようやくオシッコが出たこともあってか、
開き直って寝てしまうことにしました。

 

数時間後、目が覚めると、
夜が明け初め、病室が薄明るくなっていました。
すると、気持ちがホッとしました。

「やっと朝だ」とつぶやいたわたしに、
看護師さんが「これが1週間も経つと随分楽になりますよ」
と励まされました。

そうです。わたしが受けたのは外科手術。
切れば治るのです。
日々良くなるのです。

この時は、術後初日で心臓が暴れましたが、
この後はそんなことはなくなっていきました。

「早く奥さんに来てもらいましょうネ」と言われたものの、
病院に言われたとおり、この日15時まで
妻は見舞いに来ませんでした。

食欲がない上に、補助なくしては食べられないわたしは、
ほとんど食べずに、食事の時に出されるお茶だけ飲んで
家族を待っていました。

病院の水道水がまずくて、早くおいしい水が飲みたかった。
病院では購入しないと飲み物はありません。

この後、午後の家族の登場まで、
ノドの乾きとの戦いが待っていました。
でも、「オシッコシタイ」よりは随分ましでしたけどね。。

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