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2005年8月17日 (水)

術後パニックの予兆。

妻の声でわたしは目を覚ましました。
(ウソくさい?いや、本当です。)
もうすでに集中治療室にいました。

術後、集中治療室に運ばれるまでに、
看護師の質問に受け答えしていたらしいのですが、
全く思い出せません。

その後、すぐに家族一人一人と言葉を交わします。
「よく頑張ったな。」
「やっぱり良性だったって。」
「全摘だってよ。」
などと手術の成功をそれぞれ手を取って報告してくれました。
(今思えば、なかなか家族を感じる感動の瞬間ですね。)

すぐに担当の医師が来てくれて、
まだ麻酔の残るわたしに手術の結果を報告してくれました。

手術時間が予定よりも短く10時間で済んだこと。
それは脳中央の腫瘍が比較的容易に摘出できたからであること。
目の腫瘍は肉のカタマリであったため、
組織検査用に少し取っただけで全部は取り除かなかったこと。
以上を朦朧としながら聞きました。

ちょうどその最中、
こちらは「気持ちが悪い」「頭が痛い」「吐き気がする」
という3拍子そろった非常につらい状況で、
ベッドを取り囲む一同の目の前で戻してしまう一幕もありました。

そのつらさの中、
無事手術が終わり、この世界に戻ってこられた
ジワジワとした喜びも湧き上がってきて、
複雑な気分で、
先生の説明を噛みしめたのでした。

その後、しばらくして10時間以上待っていてくれた
家族たちは家路に着きました。
病院の指導だったそうです。

また、翌日の15時まで見舞いに来ないでくれと言われたそうです。

その後のわたしのパニックのことを考えると、
病院の指導は賢明だったのかもしれません。

当時のわたしはいわゆるスパゲッティ状態でした。
簡単に覚えている「付いていたモノ」を書き上げてみると。
右鼻から胃に管。
直接膀胱に管。
左上肢に点滴の管。
(さらに最初の頃は自己血を戻す輸血の管もあった。)
酸素マスクが口に。
頭頂部に直接、管。(ビックリでしょ!)
血栓ができない様に自動収縮する機械が両足に。
右腕に自動測定型の血圧計。
以上8点。

麻酔がまだ残った状態で、
相変わらず「気持ち悪い」「頭が痛い」「吐き気がする」の3拍子で寝ていたわけです。

さらに、もっと悩ましかったのが、トイレに行きたいことでした。

まだ家族がいるうちから、
わたしは「オシッコシタイ」を連発。

家族は口をそろえて
「心配しなくても管が入っているから平気だよ。」と説明し、
安心させようとしていました。

でも、とにかく膀胱に入った管が気持ち悪いのです。

尿はある程度溜まると、きちんと外に出ているらしいのですが、
膀胱の管に、とっても尿意をもよおし、
トイレに行かずにいられないのです。

家族が帰った後も、わたしはナースコールを押し続け、
「オシッコシタイ」を看護師さんに連呼。

諭すことしかできない看護師さんに我慢できなくなったわたしは、
終いには、上半身をムクリと起き上がらせ、
トイレに直接行こうとする始末。

勿論、すぐに断念して、もとのように横になるんですが、
これには看護師さんがビックリ。
ものすごーく怒られました。

「2・度・と・しないでください」ときつーく叱られました。
言外には「命の保証はありません」と言っているように聞こえました。
そりゃそーだ、頭にまだ管が入っていたのですから。

そこで、起き上がるのはやめたのですが、
どうしてもどうしてもトイレに行きたい。

ついに、看護師さんが担当医師と相談して、
膀胱の管を抜いてくれました。
これで違和感が無くなり、少し楽になりました。

それでも、根本的なつらさは変らず。
むしろ、逃げ出したいくらいつらい感じが増している気がしました。
しかも、夜はまだまだこれから。
明日の朝ははるか遠く。
先が思いやられ、気が遠くなりそうでした。

その時から、何かある度に
看護師さんに時間を聞くようになりました。
なんせ近くに時計はないし、近眼で何も見えません。
頼りは看護師さんしかいません。

随分寝たと思ったのに時間を聞くと、
20分しか経っていなくて、
朝の遠さに絶望しました。

ナースステーションから差し込む明かりをぼんやり眺めながら、
本当に楽になるんだろうかと心配になっていきました。

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